「農業をとめない!牧場をとめない!」を掲げる嘉藤農機です。隔週で農家さんの困りゴトや嘉藤農機からご提案できる農業・牧場現場の予防策を、嘉藤農機の近藤と嘉藤がお伝えしています。
まだまだ続く「実りの秋」。農業機械の稼働率は高まっています。故障があれば嘉藤農機で修理いたしますよ!
いつもの営業トークですね。農業機械は大きくて頑丈そうに見えますが、パワーが強い分、使い方を誤れば、故障の原因に繋がります。新コンテンツ「納期は守るもの 農機は直すもの」でよくわかりました。
私まで宣伝文句が増えてきたところで、今回のお題ですが、ずばり「農業機械の価格が高い」です。
1ヶ月くらい前にやりましたよね!
やりました。一概に高いとは言えない。例えば、農業機械の価格は需要と供給のバランスや競争原理により決まりますが、使う人が少ない、大型化、最先端テクノロジーの活用となれば、メーカーとしての価格もそれなりとなります。また、十分な人手が確保できれば、シンプルな機能の機械を使いながら人海戦術で農作業をすることで機械はいらない。とはいえ、人手不足や人件費の高騰などの課題もあり、一朝一夕で解決するには難しい
そのとおりですね。蒸し返す理由を教えてください
ズバリ!「農業機械の価格は高い」
だから、それは前にもやりました。
納得できない人が多かったということです。生産現場に適した農機を効率よく使うことが大事なのはわかりました。それでも、農機は生産コストの中でも大きな割合を占めているので……。
なんとかコストを抑制、あるいは圧縮はできないかということですね
そうそう。ノッてきましたね
ノッていませんが、色々と話していきましょう。例えば、北海道の数値と照らし合わせると全国平均値とだいぶ開きが起きてしまうので、あくまで全国平均の稲作の話で恐縮ですが、生産コストのうち農機具費の占める割合は約2割と言われています。ただし、作付規模が拡大するにつれて機械1台当たりの利用面積が増加すること等により、割合は着実に低減することがわかっています。
当たり前のような気もしますが……。
当たり前ですが、それを前提に話を進めたかったんで、続きを聞いてください。
もうひとつ例えるならば、30馬力級のトラクターは導入コストの観点から、10ha程度以上での利用が適当と言われています。ところが、少し古いデータ(2010年農林業センサス)ですが、トラクター1台当たりの平均利用面積は1.2ヘクタールとなっています。つまりは、機械性能に対して、利用度合いが低いということです。
持て余しているということですね
その他の機械(コンバインなど)でも、多くても2ヘクタール程度です。前述した通り、生産規模(作付面接)を拡大すればするほど、コストに見合った効率的な利用に近づくというわけです。※畜産での牛舎数字とは異なります
そうした実態を知ることで、今後は適正な農機の購入や利用に繋がるというわけですね
そのとおりです!ここでひとつある計算式をお伝えします。農機具費(円/10a/年)は、①農機具の購入価格、②利用面積、③稼動年数・メンテナンス費用(中古農機の売価を含む)の3つの要素によって構成されています。計算式では以下の通りです。※農林水産省の資料をもとに作成
つまりは、適正な利用面積・頻度であって、メンテンスをしっかりすることで稼働年数を延ばせば、費用対効果が高まり、決して、農機具が高いということに直結しない場合があるということです
なるほど、なるほど
あとは、大型農機のシェアやリース・レンタルなどの各種サービスを活用することも、生産コストを下げる要因に繋がります。
わかりました!利用面積に対応した農業機械の有効活用の観点からは、リース・レンタルの活用も選択肢の一つということですね
そうなんです。ただ、レンタルは農作業の特性上、農業機械の使用ニーズが特定の時期(播種時期、収穫時期等)に集中すること、事業として成立させるためにはレンタル料を一定額以上に設定する必要があるので、どこまで生産コスト削減や効率的な利用に繋がるかは難しい場合もあります
農機を日常的に使うのであれば、レンタル効率も高まり、市場でのレンタルサービスが安くなって、利用価値が高まるということですね
そうです。だんだん、近藤さんもノッてきましたね。あとは、農業機械の稼動年数を1割長くすれば、1年当たりの農機具費を1割低減させる効果もあるという結果もあります
ふむふむ。あっ!そして……。
御名答です。あとはメンテナンスです。日頃からきちんと農業機械のメンテナンスを適切に行っていれば、故障による農繁期の作業ロスを減らすことに加えて、農業機械の長寿命化にも繋がるので、費用対効果を高めることにもなるわけです
メンテナンスは「嘉藤農機へ」ですね
そこまでは言っていません。メーカーのアフターサービスもあります。あくまで当社は、メーカーの支援や、どうしても機械に急な故障はつきものですから、そうした時に迅速に対応できる会社として活用してほしいですね
「困った時の嘉藤農機!」ですね
そのとおりです。少し細かく言えば、農業機械は多機能性を確保する反面、部品点数が多くなってきたことで「故障しやすい」ということもありえるということです。故障しやすいと言ってしまうとメーカーさんに怒られるかもしれませんが、そうした観点もあるということです
担い手や人件費高騰による農地・牧場集約に比例して進む、農業機械の大型化や多機能化による課題。そして、農業機械の適正活用など解決しなければいけない課題は山積ですね
そうですね。こうした実情も理解しつつ、ひとつずつ農場・牧場の問題を解決するお手伝いをし続けるのが当社なわけです
でた!「農場と牧場をとめない」ですね
それに加えて、農業機械の稼働率の最大化も当社の役割かと思っています。稼働率が最大化されれば、生産コストを占める農機費を圧縮できるはずですから
新しいキーワードでましたね!
嘉藤・近藤:嘉藤農機が目指すのは「農業機械の稼働率の最大化」です